2009年2月5日木曜日

肘部での内シャント設置

切開は、上腕動脈表在化からの切開を延長するようなデザインで、肘関節遠位におく。やや肘関節に沿うような感じ。上腕橈側に走る皮静脈をシャント血管とする。肘部でその皮静脈を見いだし、剥離していく。すると、深部に向かう太めの枝があるので、それを追っていく。途中数本の細い枝があるが、それらは処理して良い。橈骨動脈の拍動を感じつつそちらに向かっていくことになる。動脈に到達すると、同時に、剥離していた交通枝と、橈骨動脈の伴行静脈が合流する。この交通するT-portionで、交通枝を結紮・切離する事になる。
橈骨動脈を伴行静脈から剥離していく。この際、上腕深動脈への反回動脈も確認できる。これは切離せずにおく。
橈骨動脈と伴行静脈をシャントするが、この際、橈骨動脈は深いため、挙上しなければならない。バックグラウンド、ブルドッグ鉗子で上がれば良いが、それで上がらない時は、動脈の下に曲がりのコッヘルなどを挿入する手もある。なお、反回動脈は切離しないが、3-Aの動脈クリップで遮断しておく。
以降は特に標準的内シャントと変わったところはない。
交通枝(静脈)と橈骨動脈が端側吻合しがたい場合は、反回動脈と交通枝を端々吻合する手もある。

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