2009年2月4日水曜日

顔面神経麻痺静的再建(眉毛挙上)

デザインであるが、まず座位で行う。正面視時の健側と患側の眉毛上縁の高さの違いを測定する。恐らく1㎝以内であろう。理論上はその高さが切除上縁となるが、実際にはそれから2−3㎜程度追加して良い(そのため、手術終了時には左右差が生じる)。内側は眉毛内側縁に及ばないあたりまで、外側は、ドッグイヤーを修正するため(外側で修正することになる)、眉毛外側より長めに延長される。形は上眼瞼皮膚切除と同様な形になる)。
皮膚切開は全周で一気に行う。前頭筋上で切除していくが、層を観るためには、頭側から切除していくと見やすい。特に大事な組織は無いため、止血はまめに、blindで行っても良い。皮膚は一応保存しておく。
つり上げは3カ所程度で行う。まず頭側の骨膜に針をかける。糸は針の大きい4−0ナイロンを使う。刺入部は、モスキートで前頭筋を分けて、皮膚切開部直下の部位を明らかにして、骨膜にしっかりとかける。尾側は、眉毛部の皮下を2−3ミリ剥離して、そこの真皮にかける。ややnotchができるくらいでも良い。全カ所かけ終わるまで、結ばないで置いておく。
全てかけおわったら、仮に結んでみる。その時点でいったん座位として、開瞼・閉瞼させてみる。少しlago気味でもかまわない。
状態を確認したら、仰臥位にもどして、皮膚を5−0PDS、6−0ナイロンで縫合する。
縫合が終了して、まだ上眼瞼の皮膚が余剰であるなら、重瞼術を考えても良い。

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