2008年11月5日水曜日

PIP関節屈曲拘縮

両側側正中切開もしくは背側弧状切開で展開する。切開部に瘢痕がかかっている場合には、健常部に皮膚切開を延長して伸筋腱組織を確認する。伸筋腱の正中索と、側索の間を鋭的に切開して、正中索の下に進入する。この際瘢痕から入ると骨膜下に進入してしまうので注意。伸筋腱を剥離する。中節骨の付着部まで十分に剥離する。
これでまだ伸展位が得られない場合には、PIP関節を展開する。関節内にエレバラスパを挿入して、関節裂隙を広げる。ブラインドでの作業になる。やや曲がりの強いエレバを挿入して、掌側板を剥離する。かなり強引な作業となる。
実際にはもっと直視出来る程度に展開して(側正中切開が良いと思われる)、掌側板、fan-like-cord(側副靱帯)、掌側靱帯、C1-A3-C2pulleyも切除したほうが良いだろう。
最低限PIP関節は伸展位で鋼線固定する。できればMP関節も屈曲位で固定するべきであろう。